河川レポート

菩提川 ♪菩提日和 ぼだいびより♪

「今日も奈良はおさんぽ日和」の著者、もりき あや 氏を訪ねて・・・

2011年12月22日

産経新聞(奈良版)に「今日も奈良はおさんぽ日和」を連載され、「おひとり奈良の旅」、の著者でもある、もりき あや氏にお話をうかがいました。

            
                  川への想いを語って頂いた、もりき あや氏 (取材場所:ソーシャル・サイエンス・ラボ)

もりき あや
プロフィール】
昭和53年、奈良市生まれ。国立奈良女子大学理学部卒。現在は主に社団法人ソーシャル・サイエンス・ラボの研究員。著書に「おひとり奈良の旅」。産経新聞奈良県版に「今日も奈良はおさんぽ日和」を連載中、また、奈良ひとまち大学や、NHK文化センター梅田教室「大和路を行く」講師などの活動を行っている。


                
                     対談中の、もりき あや氏 (取材場所:ソーシャル・サイエンス・ラボ)

奈良から大阪に流れる大和川は、水質改善が進んでいるものの、全国一級河川水質ランキングワースト上位から脱却できずにいます。この現状を改善し清流を取り戻すため、行政と民間団体、企業による清流復活プロジェクト『 よみがえれ!大和川清流復活大作戦 』を立ち上げておりますが、その中の大和川清流復活ネットワークホームページの、「菩提川 ♪菩提日和 ぼだいびより♪」を今年6月に開設しておりますが、ご存じですか?

申し訳ありませんが、「菩提川 ♪菩提日和 ぼだいびより♪」は知りませんでしたが、国土交通省の『 よみがえれ!大和川清流復活大作戦 』は、河川等を調べる上で知っていました

そうですか、また、「菩提川 ♪菩提日和 ぼだいびより♪」もご覧下さい。産経新聞(平成23年11月16日付)「今日も奈良はおさんぽ日和」では、菩提川(率川)を取り上げられ、その中では暗渠についても述べられていますが、なぜ、菩提川を取り上げられたのでしょうか?

きっかけは、秋篠川の自転車道に行って「さんぽ」をしていた時の事なんです・・・この秋篠川は古くからあり都の重要な水でした。庶民には物を運ぶ運搬としての川、生活をする上での川です。しかし、貴族には、歌を詠んだりする川遊びの川だったんですよね。同じ川でもこんなに使い方に違いがあるんだと思い始め、今の川の形や状況もその時代の街づくりと共に形を変えて変わるんだと、とても興味を持ちました。古い地図等を見るのが好きで、古い奈良町の地図を見ている時にフッと思ったんですよ、”この古い地図にある川は、今の地図にない!”、それで菩提川を知り、また、ソーシャル・サイエンス・ラボの理事長に、今は暗渠になっていると聞きました。始めは暗渠の意味もわからず、「暗渠って何?」みたいな感じでした。それで、そこを歩こう、今は道になっている場所を川と思って歩きました。そこで出会った地元のおばあちゃんに色々な思い出話を聞くことができました。その人にとってその道は、まだ川なんです。思い出がいっぱい詰まった川なんですよね・・・。そんなお話を聞いてホッとしました。

その聞いた内容に心が安らいだのでしょうか?

実は、私自身がまるで川になったかのように思ったんですよね・・・私は川になって、「私を、まだ知ってくれている、覚えてくれている」と言う感じになってホッとしたんです。

それを伝えようと著されたのですか?

それを誰かに伝えようとかでは無いんです。今まで川は川、水路は水路、下水は下水、と思っていましたが菩提川には、そのすべての役割がありました。今はフタが架かって道になっていますが「この道は川だったんだよ」と知ってもらうもの等、子供達に伝える何かがあればいいと思うんです。近くに率川神社や、いさがわ幼稚園と言う川の名前が残っている所もあるじゃないですか。それらを通じてでも、何かの催しでいいと思うんですよ。奈良町辺りを執筆しましたが、菩提川については、飛火野辺りの上流部分や、佐保川までの下流部分でそれぞれの記憶があると思うんですよ・・・菩提川は、物語になる川です。

                
                     対談中の、もりき あや氏 (取材場所:ソーシャル・サイエンス・ラボ)
菩提川の水質についてどう思われますか?

下水は生活手段として仕方ないのかな・・・川として残っているところは川として、生物がいて子供達が遊べればいいんですけどね。

そうですね、川の気持ちになれば、魚が居てくれて、子供達が遊んでいてくれた方が、うれしいですよね。川の気持ちになって考えると言う事は大事な事ですね。

本当にそうなんです。

本日は、ありがとうございました。


ありがとうございました。


        長時間にわたり、大変貴重なお話をして頂き、本当にありがとうございました。

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